ゆとりふぃるむ

映画『家族を想うとき』の感想とあらすじ

【目次】

【作品情報】

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photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019 (C) Sixteen SWMY Limited, Why Not Productions, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinema and The British Film Institute 2019

あらすじ

マイホームを持ちたいと考えている父のリッキーは、フランチャイズの宅配ドライバーとして独立する。母のアビーは、介護士として働いていた。夫婦は家族の幸せのために働く一方で子供たちと一緒に居る時間は少なくなり、高校生のセブと小学生のライザ・ジェーンはさみしさを募らせていた。ある日、リッキーが事件に巻き込まれる。

キャスト

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photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019 (C) Sixteen SWMY Limited, Why Not Productions, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinema and The British Film Institute 2019
  • クリス・ヒッチェン(リッキー)
  • デビー・ハニーウッド(アビー)
  • リス・ストーン(セブ)
  • ケイティ・プロクター(ライザ・ジェーン)
  • ロス・ブリュースター(マロニー)
  • チャーリー・リッチモンド(ヘンリー)
  • ジュリアン・アイオンズ(フレディ)
  • シェイラ・ダンカリー(ロージー
  • マクシー・ピーターズ(ロバート)
  • クリストファー・ジョン・スレイター(ベン)
  • ヘザー・ウッド(モリー
  • アルベルト・ドゥンバ(ハープーン)
  • ナタリア・ストーンバンクス(ロズ)
  • ジョーダン・コラード(ドッジ)

【レビュー】

感想

名匠・ケン・ローチ監督が、従来からの明確な主張を込めてイギリスの労働者階級の実情を描く最新作。

 

事前の想像通りのハードさはありつつ、かなり構えて鑑賞したせいか、思ってるほどはどんよりしなかった。あくまで劇映画である訳だし、そこはさすがの手管といったところだろうか。

 

前作『わたしは、ダニエル・ブレイク』と同様に、ニューカッスルという多くの日本人にとって馴染みが薄いであろう場所が舞台でありながら、そこで描かれる市井の人々の生活に近しい感覚を覚えるのは、やはり監督の問題意識の深さによるものかもしれない。

 

「警察あるある」「学校あるある」「病院あるある」あたりも、細かい違いはあるにせよ、とても共感できる。

 

メインとなる宅配業にまつわるエピソードも、日本でも日常で起こっていることばかり。そしてその裏側に潜む問題点も、汎世界的ということなのだろう。勿論、現代の社会と家族が抱える困難は、身を切られるような鋭いリアリティで活写されていて、つらい、痛い、苦しい。

 

問題行動を繰り返す、しかし不良でもなく家族想いだったりする高校生長男には、多くの観客が苛々させられると思うが、個人的に似たような身内を連想して身につまされた。

 

あと上司というか、宅配業者の責任者のマロニーは、登場人物の中でズバ抜けて非道で、まあ制度側を代表してキャラクターなのだろうが、ああいうヤツってホントにいる。

 

ただマロニーだけでなく主人公夫妻も、他の登場人物も規則やルールに縛られていて、それによってどんどん人間性を犯されていくという点では同根で、ストーリーを追うだけで自然に現行体制への疑いに目を向かわせる作りになっている。

 

確かにシリアス度はMAXだが、ユーモアやほっこりするシーンも要所にあって、胸を震わされるラストは落涙必至。

 

どこの国の、どんな世代の人でも観る意義のある傑作だった。

おすすめ度

映画『家族を想うとき』のおすすめ度は4.1点(5点満点)。

日本ではコンビニのフランチャイズ事業主の過酷さが話題になったが、この映画の主人公が選んだのはフランチャイズの宅配ドライバーという仕事。

理不尽でブラックな労働条件の下、家族のために働く主人公とその家族には不幸なことばかり続き、観ているのが辛い「現代家族の姿」だった。

アマゾンなどの通販をつい利用してしまうけれど、便利さの裏側には大資本に搾取されている労働者がいるという事実を忘れてはいけないのだろうと考えさせられた。

 

【おまけ】

ホームシアター

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yutori-film.hatenablog.com

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