映画『わたしは光をにぎっている』の感想とあらすじ
【目次】
【作品情報】
あらすじ
両親が他界し、長野県・野尻湖のほとりにある民宿を祖母と切り盛りしてきた20歳の宮川澪(松本穂香)は、祖母が入院して民宿を閉めることを余儀なくされる。亡き父の親友・京介を頼って上京した澪は、彼が営む銭湯に居候しながら職を探すが、都会になじむことができない。銭湯を手伝ううちに、映画監督を目指す銀次や会社員の美琴といった常連客と触れ合うようになるが、ある日、区画整理で銭湯が閉店することを知る。
キャスト
【レビュー】
感想
前作『四月の永い夢』で、「人生は何かを獲得していくことではなく、失い続けていくこと。その度に本当の自分を知っていくしかない」と綴った中川龍太郎監督の、さらに強い意志を感じた。
失われていくものと、それでも失われないもの。失ったものをしっかりと受け止めて、授けられた言葉とともに生きていく主人公の姿が美しかった。
光を捉えるカメラは刻一刻と変わっていき、失われていく街や人を写し焼き付けていく。そして松本穂香の大きな瞳は、同じように物事をまっすぐ見つめて刻もうとする。戸惑いから希望まで、彼女の瞳の上にしっかりと映し出されている。
水面の光。光を反射させる水のイメージが通して現れる。冒頭、祖母と言葉を交わした湖は心象風景として再度現れる。湖に潜る際には日の出前で、祖母との対話を終えた後、柔らかい日差しが水面に差し、そこに舟が近づいていくというシーンがとても印象的だった。
話さないことで自分を守ろうとする主人公が、確かな言葉に辿り着く物語。なのだが、言葉が重要な反面で、同等かそれ以上に実景に託された想いを感じる。とにかく1カット1カットが美しい。アップよりも引きの画が印象的で、「今、この場所に居る」ということを大切に撮っている感じがした。そして、それは渡辺大知演じる青年にも託されている。
静かで切ない風合いだが、心がぼんやりとあたたかくなる良い作品だった
おすすめ度
映画『わたしは光をにぎっている』のおすすめ度は4.0点(5点満点)。
写真のようなカメラアングル、映像の色、立石で生きる人々、人間の心の描き方、全てが綺麗。大きな展開はないが、観終わったら何故か晴々とした気持ちになり、温かいカタルシスを感じられる。
とても美しい映画だった。
【おまけ】
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