ゆとりふぃるむ

映画『1917 命をかけた伝令』の感想とあらすじ

【目次】

【作品情報】

f:id:yutori_jpn:20200601193050j:plain

(C) 2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.

あらすじ

第1次世界大戦が始まってから、およそ3年が経過した1917年4月のフランス。ドイツ軍と連合国軍が西部戦線で対峙(たいじ)する中、イギリス軍兵士のスコフィールド(ジョージ・マッケイ)とブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)に、ドイツ軍を追撃しているマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)の部隊に作戦の中止を知らせる命令が下される。部隊の行く先には要塞化されたドイツ軍の陣地と大規模な砲兵隊が待ち構えていた。

キャスト

f:id:yutori_jpn:20200601193116j:plain

(C) 2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.

【レビュー】

感想

伝言を伝えるために命をかけて戦場を渡り歩くワンシチュエーション戦争映画。なんと言っても、この映画の醍醐味は宣伝でも何度も言われている全編ワンカット映像。途中で一度カットがあるから、日本の宣伝方法の全編ワンカットという謳い文句はグレーゾーンだが、そのカット以外はずっと繋がっていて、とにかく恐ろしい映像体験。

 

端的に言ってしまえば、TPSの戦争ゲームを2時間のボリュームでプレイしたような感じ。ホラー映画のようにアトラクション感覚が強く、基本的にはセリフが殆ど無い。映像ベースで、主人公の兵士からの視点のみでストーリーが語られていく。タイムリミットと迫りくる死の恐怖のハラハラドキドキのスリリングなアドベンチャー

 

延々とカットをしない映像体験が最高の没入感を与える。単に撮影監督が腕自慢したいがための映像ではない。とにかくどうやって撮影しているのか、どの部分でカットとカットを上手くつなぎ合わせているのか全然分からなかった。それほど見せ方に工夫がなされているし、それでいてロジャー・ディーキンス撮影監督特有の淡い色感や奥行きのある映像などの映像美も味わえる。

 

圧倒的な映像体験でもお腹いっぱいになってしまうような映画だが、ストーリーもまた素晴らしい。プライベートライアンダンケルクを彷彿とさせる「命を救うための決死の作戦」という題材が現代らしく、とても感動的。

 

死と隣合わせの世界で、命の大切さを強調させる。それは、劇中でも多く語られる。数々の死を目の当たりにし、これからを懸命に生きる「生命」の象徴である赤ん坊や、人を想いやる兵士や家族たちの姿、独軍の罠で無駄死にしてしまう兵士を救う伝令のメインプロット。

 

こうしたシークエンスは、生と死、命を繋いでいくように感じられる。つまり、カットせずに、ずっと繋がっていくこの映像もまた、「命を繋ぐ」物語のテーマ性のメタファーになっていることが素晴らしい。子どもが生まれなくなった世界で、唯一妊娠をした少女を命がけで運ぶ、アルフォンソ・キュアロンの「トゥモローワールド」ともかなり似ているし、なんなら小島秀夫の「DEATH STRANDING」も似ている。同じ繋がる物語。

 

そして、この物語は、WW1の伝令兵であったサムメンデス監督の祖父から聞いた話を基に作られている。映画という形で亡き祖父に対する尊敬と想いを表現したということが、最後でよく分かる。今ではありえない伝令の仕事の苦労。とても個人的だが、それが感動的だ。

 

カメオ的に英国の有名俳優が出演していることが、監督の信頼性の高さを顕著に表現している。コリンファースとカンバーバッチ。とても素晴らしい。ジョージマッケイの良い意味で標準的な感じが、いち兵士のモブ感があり、それがまた一人一人の行動によって人の命が救われているという感覚があり、とても良かった。

おすすめ度

映画『1917 命をかけた伝令』のおすすめ度は4.7点(5点満点)。

全編ワンカットで取られていてまるでドキュメンタリー。一緒に走っているかのようで、最初の塹壕のシーンは少し酔いそうになる程だった。

映像一辺倒なだけじゃなくて、ほぼ一人芝居なのに目を離せない展開と、多くは語らないけど感情移入できる人物描写がとても丁寧な作品。

極限の緊張感は当然ながら、カメラワークにより見えないところに何があるのかわからないような恐怖感を煽る演出も良かったし、衣装や特殊メイクなどの作り込みも半端なかった。

【おまけ】

ホームシアター

超低予算でホームシアターを作る方法をブログ内で紹介している。ホームシアターに興味があるけどプロジェクターの購入をためらっている人や、大画面で友達とゲームをしたいと考えている人はぜひ読んでみてほしい。

yutori-film.hatenablog.com

動画配信サービス

私は映画の最新作品が観たい時は映画館に行くが、過去作品が観たい時は家で動画配信サービスを利用して鑑賞している。

利用しているサービスはアマゾンプライムビデオ。すでに利用している人なら分かると思うが、アマゾンプライムビデオはとにかくコスパが良い。年間4900円、月額にして約400円で20000本以上の映画やドラマ、アニメを視聴することができる。

30日間の無料体験もできるので、気になっている人はぜひ一度無料体験で利用してみてほしい。

 

▽公式ウェブサイト

Amazonプライム

 

また、日本国内にある大学、大学院、短期大学、専門学校、高等専門学校に現在通っている学生で、学籍番号を持っている人は、アマゾンスチューデントがお得。

年間2450円 、月額約200円でサービスを利用することが可能だ。さらに無料体験期間も6か月と長くなっている。学割恐るべし。

アマゾンプライムビデオは学生の人には特にお勧めのサービスである。

 

▽公式ウェブサイト

Amazon Student

 

そして、アマゾンプライムビデオを家で観る時に欠かせないのがアマゾンFireTVStick。テレビに接続するだけで、アマゾンプライムビデオの動画をテレビで視聴することができる。専用のリモコンが付属しており、そのリモコンがとても操作しやすくて気に入っている。

アマゾンプライムビデオを利用している人は絶対に使ったほうが良い。