ゆとりふぃるむ

映画『ミッドサマー』の感想とあらすじ

【目次】

【作品情報】

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(C)2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.

あらすじ

家族を不慮の事故で失ったダニー(フローレンス・ピュー)は、大学で民俗学を研究する恋人や友人と5人でスウェーデンの奥地で開かれる“90年に一度の祝祭”を訪れる。美しい花々が咲き乱れ、太陽が沈まないその村は、優しい住人が陽気に歌い踊る楽園のように思えた。しかし、次第に不穏な空気が漂い始め、ダニーの心はかき乱されていく。妄想、トラウマ、不安、恐怖......それは想像を絶する悪夢の始まりだった。

キャスト

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  • フローレンス・ピュー
  • ジャック・レイナー
  • ウィリアム・ジャクソン・ハーパー
  • ウィル・ポールター
  • ウィルヘルム・ブロングレン
  • ジュリア・ラグナースソン
  • アーチー・マデクウィ
  • エローラ・トルキア

【レビュー】

感想

へレディタリー』で鮮烈な登場を果たしたアリ・アスター監督の最新作。本作も、前作に引けをとらない問題作となっていて、むしろこちらのほうがより衝撃的で過激である。まあ、アリ・アスター監督らしく、なんとも形容し難い映画だが、良い意味でバッドトリップできて、もう最高。

 

端的に言えば、『ウィッカーマン』や最近だと『アポストル』みたいな話なのだが、アリ・アスター監督の手にかかると訳が違う。次元を1つや2つも飛び越えたアートホラーへと変貌する。やはり、エンタメ的な内容を文芸的に撮る映画は面白い。

 

まず、何より素晴らしいと言えるのが、徹底して作られた世界観。広がる草原、ポツポツと建つ小屋、晴天の青空、絵本から出てきたような美しい景観で、画面全体がきらびやか。そこにいる人々のエスニックな服装と振る舞い、言語。すべてが実在するかのようにリアルに作られていて、まったく虚構感がない。もはや一つのコミューンをアリ・アスター監督は作ったのだろうかと思えてしまう。

 

その中で繰り広げられる想像を絶する儀式。この儀式に関しては、実際に観るしかその良さは伝わらないので、観るべし。美しい映像とのコントラストで、より血や肉が色濃く映り、それでいて美しさを損なわない。レフンが撮るような上品かつ過激なエログロがとても良い。

 

また、映画の始まりから終わりまで、スローテンポではあるが、文芸映画のようにひとつひとつのシーンをジックリと撮っていき、会話と会話、動作と動作の間をしっかり魅せることで、全てのシーンに深みが増している。計算された立ち位置やカメラワークのシーンも多く、そういったところでもアーティスティックさを感じられる。

 

アリ・アスター監督が前作でもやっていた、人物の顔をとにかくクロースアップする手法は本作でも多く使用されており、主人公の綺麗な肌が美しく映っているのも印象的。狂気よりも美しさが先行して浮かんでくるホラーなのがすごい。

 

でも、所々笑えるシーンもあり、劇場内が笑いで溢れるシーンもあった。もはや笑わせに来ているとしか言いようがないシーンもある。特に、2つの合唱が共鳴するシーン。

 

ストーリーもやはり良い。表面的な物語というか、プロットはものすごく分かりやすく、誰でもわかるような伏線を張っている。しかし、細かな部分での小さな変化なども多数あり、その理由が分からないということもある。トラウマを抱えた主人公が、苦しみの捌け口が見当たらない中、狂気の楽園で見出した救いもなかなか感慨深く、それと並行して、文化間の齟齬などを描いており、深い。ラストは不思議な感覚になる。

 

おすすめ度

映画『ミッドサマー』のおすすめ度は4.7点(5点満点)。

良い意味でバッドトリップできる映画。実際のバットトリップがどんなものなのかは知らないが。

ヘレディタリー』が、監督自らの過去に対する"禊"的な役割として、ひたすら闇と向き合うような切迫感の強いホラーだったのに対し、本作は伸び伸び楽しく悪夢をぶちまけた感じ。悪夢すぎて笑ってしまう。

実際劇場でもみんな声出して笑ってて、超絶悪夢で地獄なのに和やかムードに包まれるという不思議な映画体験になった。

あと、本作は画面の過剰なまでの美しさが最高だった。美しいというか、過剰な生命力といった感じか。熟れすぎて腐る直前の果実のような。

 

【おまけ】

ホームシアター

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yutori-film.hatenablog.com

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