映画『決算!忠臣蔵』の感想とあらすじ
【目次】
【作品情報】
あらすじ
1701年、赤穂藩藩主・浅野内匠頭が江戸城・松之廊下で刃傷騒ぎを起こし、浅野家お取り潰しと内匠頭の即日切腹が決まる。筆頭家老・大石内蔵助(堤真一)はお家再興のために幕府へ働きかけるが、その思いは断たれてしまう。江戸の庶民たちは吉良上野介へのあだ討ちを熱望するが、討入りするにも多額のお金が必要だった。
キャスト
- 堤真一(大石内蔵助)
- 岡村隆史(矢頭長助)
- 濱田岳(大高源五)
- 横山裕(不破数右衛門)
- 妻夫木聡(菅谷半之丞)
- 荒川良々(堀部安兵衛)
- 西村まさ彦(吉田忠左衛門)
- 木村祐一(原惣右衛門)
- 橋本良亮(武林唯七)
- 寺脇康文(間瀬久太夫)
- 桂文珍(祐海和尚)
- 竹内結子(大石理玖)
- 西川きよし(大野九郎兵衛)
- 石原さとみ(瑤泉院)
- 阿部サダヲ(浅野内匠頭)
【レビュー】
感想
忠臣蔵なので大量に登場人物がいるのだが、人となりを表すエピソードも、討ち入り計画を前に進める役割分担も、気持ち良いくらいにまとまっていた。交通整理の上手い映画。豪華キャスト陣の演技も隙なし。不満だらけだった『引っ越し大名!』とかなり差がついた印象。
特に良かったのは勘定方の苦労人を演じた岡村隆史。いくさ担当の武士たちが後先考えず湯水のように金を使うことに対して、呆れて諦めて頭を抱えながらも、冷静にそろばんをはじく姿、カッコ良かった。ハイテンションな役より、こっちの方が彼のパーソナリティーに合っていそう。
腕っぷしは強いけどまったく生活能力のない、いくさ担当の武士たち。緊急事態に頼りになるのは、影で城の経営を支えてきた「役方」の武士たちだったりする。『引っ越し大名!』もそうだが、こういう作品最近増えてたような気がする。粗暴な男らしさだけが「強さ」ではない。
そう考えると、この映画も「有害な男らしさ」の解体に繋がる作品なのかもしれない。将来やリスクも考えず、ただその場の娯楽や体裁に金を使う主人公を、岡村演じる長助がいさめる。もっと後先考えなさい、と。もっと現実を見なさい、と。
そこで手を差しのべるのが男性であるところが良い。男性が始めた「男らしさ」の責任を男性がとり、女性は「男らしさ」の後始末には関係がないので、決着がつくまでは外野で見てる。
そんなシーンを眺めながら、『ゴールデン・リバー』を思い出した。アメリカのカウボーイは男性の象徴だと思うが、日本でそれに該当する扱いをされているのは武士だ。だから日本で『ゴールデンリバー』やるなら武士が主人公になるのだろうか、と観ながら考えていた。
戦闘専門で頭を使う仕事はさっぱりの「番方」と、城の経営専門で腕っぷしは強くない「役方」の関係性も見ごたえがあった。外に出て働いている営業マンが、総務や経理の大変さがわからないのと同じ感じ。
豪華キャストの使い方、とても贅沢だった。千葉雄大が出ているのを見つけられない人は多いのではないか。阿部サダヲの出番の少なさも予想外だった。忠臣蔵に馴染みがあれば、さらに楽しめたと思う
あと、発言者が語りかけてる相手を映さないカメラワーク、想像力が掻き立てられて良かった。
おすすめ度
映画『決算!忠臣蔵』のおすすめ度は4.1点(5点満点)。
この作品は『「忠臣蔵」の決算書』という小説が原作となっているのだが、原作ありきなので、内容は結構しっかりしている。忠臣蔵討ち入りを兵站面から描いた映画は恐らく初めてではないだろうか。そのくせコメディテイストなので、堅苦しい内容が上手く緩和されていた。
今まで注目が薄かった討ち入りまでに使用したお金に注目した新たな見方の映画として、エンタメとして軽い気持ちで見ても楽しめると思う。
忠臣蔵がテーマだからか、お客さんの年齢層は少し高めだった気がする。
【おまけ】
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