映画『ボヘミアン・ラプソディ』の感想とあらすじ

【目次】

【目次】
【作品情報】
- あらすじ
- キャスト
【レビュー】
- 感想
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【作品情報】

f:id:yutori_jpn:20191030224628j:plain — (C) 2018 Twentieth Century Fox

あらすじ

1970年のロンドン。ルックスや複雑な出自に劣等感を抱くフレディ・マーキュリー（ラミ・マレック）は、ボーカルが脱退したというブライアン・メイ（グウィリム・リー）とロジャー・テイラー（ベン・ハーディ）のバンドに自分を売り込む。類いまれな歌声に心を奪われた二人は彼をバンドに迎え、さらにジョン・ディーコン（ジョー・マッゼロ）も加わってクイーンとして活動する。やがて「キラー・クイーン」のヒットによってスターダムにのし上がるが、フレディはスキャンダル報道やメンバーとの衝突に苦しむ。

シネマトゥデイより

キャスト

f:id:yutori_jpn:20191030224704j:plain — (C) 2018 Twentieth Century Fox

ラミ・マレック（フレディ・マーキュリー）
ルーシー・ボーイントン（メアリー・オースティン）
グウィリム・リー（ブライアン・メイ）
ベン・ハーディ（ロジャー・テイラー）
ジョー・マッゼロ（ジョン・ディーコン）
エイダン・ギレン（ジョン・リード）
アレン・リーチ（ポール・プレンター）
トム・ホランダー（ジム・ビーチ）
マイク・マイヤーズ（レイ・フォスター）
アーロン・マカスカー（ジム・ハットン）

【レビュー】

感想

自分と闘い続けたパフォーマー。

リアルタイムで追体験させるようになっていて、その時代にファンだった人たちと一体になった感じがしてとても良かった。キャストの再現性は完璧で、ほとんどそのままといった感じ。余韻で実際のLiveAidのライブ映像見てみたら、全部同じだった。

インド系だったことや、ゲイであったこと、妻を愛しているのに身体は男を求めてしまうこと。素晴らしい曲とパフォーマンスの裏に、鬱屈してしまうほどのコンプレックスと苦悩があったことがよく分かり、それを曲に隠して叫んでいたということがまた切ない。

彼自身は悪くないのに、コンプレックスに苛まれ、自問をし続けて、心を抉られていくうちに、正常ではなくなっていった。家族同然のメンバーさえも突き放した。それでも、本当の彼を取り戻そうと周りが手を差し伸べてくれて、やっと取り戻せた。しかし、その時には死が迫っていた。

「We are the Champions」の「大した罪は犯していないけど、俺は贖罪をしてきた」という歌詞が彼の本音を表していて、本当の自分を取り戻した時にはもう遅かったというのが、あまりにも辛い。

そして、周りの優しさが本当に泣ける。特にメンバー達。彼らがいたからこそ、フレディマーキュリーが存在し、クイーンが存在する。一心同体であり、家族なのだ。また、フレディも根は真面目ですごく優しい。ファンと一体となることをいつも心がけていて、絶対にファンの前では最高の自分を見せて、最高の敬意を払っている。だからこそ、いつもひとりで抱え込んで考えてしまっている。天才と真面目を両立している人間は珍しい。

詞を自伝のように書き連ねていて、曲を時系列に並べると、彼の人生が語られているようになっている。音楽がストーリーを語る。それを分かっていて、名曲ができた背景と心情を事細かに描いていき、それが布石となって、ラストのクライマックスのシーンで一気に爆発する。最後のLiveAidで今までの彼の人生の喜びや悲しみ全てがフラッシュバックしてくる。さらに、死を悟るなかで魂の叫びを披露する姿。涙が止まらない。そのままずっと泣き続け、劇場を後にしたエスカレーターでも、曲を思い出して涙する。これからは涙なしでは聴けなくなってしまった。

まるで、映画を作るべくして作られたような人生。