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映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』の感想とあらすじ

【目次】

【作品情報】

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(C) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

あらすじ

ジョーカーと別れたハーレイ・クインマーゴット・ロビー)は束縛から解放され、街にはびこる悪党が敵意を持つほど暴れまくっていた。謎のダイヤを盗んだ少女をめぐって、裏世界を支配するサイコパス、ブラックマスク(ユアン・マクレガー)と対決することになった彼女は、くせ者ばかりを集めてチームを作り上げる。

キャスト

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(C) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

(日本語吹き替え版)

【レビュー】

感想

DCEU(ほぼ頓挫)最新作にして、スースクのその後のハーレイクインを描き、Birds of Preyが結成されるまでの話。アジア系の女性監督のキャシー・ヤンによって、『ワンダーウーマン』以来となる女性そのもの描いた映画が誕生した。今回は、女性が古い価値観を断ち切り、現代的な女性として成長していく様が描かれる。

 

ジョーカーに洗脳され、散々こき使われ、終いには捨てられてしまったハーレイクインが未だに男性優位的な思想の残るゴッサムシティで蹂躙されていく。いわゆる南アメリカ大陸マチスモみたいな社会。

 

ジョーカーのカノジョであることを良いことに、我儘に暴れまわっていた彼女が、ジョーカーと別れたことをキッカケに恨みを持つ者から狙われるという物語が非常に良い。ジョーカーに寄生していたツケが回ってくるが、男に擦り寄る事は、男性優位の社会構造を自ら作ってしまっているし、同性からも蔑まれる。そんな最悪最低な自分を顧みて、ハーレイクインなりに自立していく姿がとても魅力的。散々な目に遭いながらも、本当に頼るべき相手を知っていく姿が、ポジティブでエネルギッシュ。

 

「ジョーカーのカノジョ」、「女性は男性の力がないと生きられない」というレッテルを打ち砕くように放つ、ハーレイ・Fuckin・クインというセリフは、確実に自立したことを表象するようなセリフであり、こうした話運びは見事。女性は女性だけで生きていける!余計なお世話とぶちかましてくれた。

 

そして、みんながみんな女性であるが故に虐げられているということ。男に名誉・成果を奪われ、男に良いように仕事させられ、男に家族を殺される。ハーレイクインだけの物語ではないと冒頭に本人の口から説明されるが、まさにその通り。これは「女性」が主人公の映画である。キャスト面でも、それを物語っており、マーゴットロビーはもちろんの事、検事役で出てきたアジア系の女性は、女性差別に対して強烈なジョークをかまして人気になっているアリ・ウォンである。

 

一方で、ユアン・マクレガー扮するローマン・シオニスが、これぞ典型的な昔の男のような奴。過去の家族のトラウマから性格が歪んでしまったのだが、恐怖で支配しようとする姿や女性に対する偏見びっしりな態度。とあるシーンでは、本当に生々しくて不快になるほどの行為をするが、これ現実社会でやられてるセクハラ。本当にひどい。
ここでわかるのが、男性こそ女性を必要としているということ。支配の対象が欲しいだけ。

 

そう考えると、やはり『アリー スタア誕生』や『マリッジストーリー』でも語られていた通り、男性はなにかと過去に執着し、女性は我先にと未来へ突き進む特性が強く、ハーレイクインの行動は納得できる。

 

かつてBimbo(外見だけの女)と呼ばれていたマーゴットロビーが、『I,Tonya』で素晴らしい演技を見せて、汚名を覆した。アイトーニャでも、暴力的な夫に苦しめられるトーニャハーディングを演じており、その後も、以前公開された『スキャンダル』では、FOXニュースの変態社長にセクハラをされまくって苦しい思いをした女性社員の役を演じており、マーゴットロビーは、プロデューサーとしても女性の社会的地位を痛烈に描くことを一貫して行っている。本作にも、プロデューサーとして携わっており、そうした意味合いをぶつけてきたに違いない。私は、その想いを十分に受け取った。

 

映画的にも良かった。とにかくハイセンスでポップでドギツイ演出が殆ど。最初はいきなりワーナー風のアニメーションから始まるし、モノローグやカメラ目線などなど、カートゥーンネットワークのようなノリで、合う人と合わない人がハッキリ出てくるような演出。ド派手でコミカルでユニークなアクションが連発する。アクションがかなり凄く、マーゴットロビーの役の振り幅の広さがここにきてまた広がりだしている。とにかく彼女は俳優としてポテンシャルが凄まじい。ハントレスやブラックキャナリーのキャラクターも大変良く、みんながみんな個性的で差別化されていて面白く、今後もヒットの可能性は大アリなので、続編に期待。

 

音楽面でも、スースクのときと同じく力を入れており、女性アーティストのみで構成されている。嬉しかったのが、普段からハーレイクインみたいな風貌のDoja CatがBoss Bitchという曲で参加していること。映画の雰囲気と合いすぎている。また、SaweetieやNormani、Summer Walker,Halseyなど、好きなアーティストが多数参加していたので、サントラは必聴。Boss BitchとI'm Gonna Love You Just Little More Babyは是非聞いてほしい。

おすすめ度

映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』のおすすめ度は4.0点(5点満点)。

『スーサイド・スクワット』でジョーカーの彼女として登場したハーレイ・クインに焦点を当てた話。今、世界で最も上昇気流に乗ってる女優マーゴット・ロビーを魅力を凝縮したような映画。

話はまさかのジョーカーとの破局後からスタートする。それまでは『最恐の男、ジョーカーの女』という肩書があったから、好き勝手にしても誰もハーレイに手出しができなかったけど、ジョーカーの後ろ盾が無くなってしまえば、それまでの恨みつらみを晴らさんとばかりに悪党たちが次々とハーレイに襲い掛かってくる。

そんな状況でも怯えるような女ではないのがハーレイクイン。ジョーカーとの思い出なんか、バッサリと切り捨てて、自分自身で活路を切り開いていく姿がツヨカワイイ。

警察署でのシーンがとてもお気に入り。ハーレイクインらしいカラフルさに加えて、前作以上にパワーアップした戦闘シーンを観ていたらなんだか楽しくなった。

 

【おまけ】

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yutori-film.hatenablog.com

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